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プレスリリース

移植用ドナー豚からのウイルス感染リスクを评価する新手法を开発 异种移植の更なる安全性向上に期待

2025年10月02日
明治大学

移植用ドナー豚からのウイルス感染リスクを评価する新手法を开発
异种移植の更なる安全性向上に期待
明治大学(学長:上野正雄)农学部生命科学科の長嶋比呂志教授、摂南大学(学長:久保康之)农学部応用生物科学科 動物機能科学研究室の井上亮教授と三浦広卓招聘研究員、株式会社ポル?メド?テック(代表取締役社長:三輪玄二郎)らの共同研究グループは、異種移植用ドナー豚からのウイルス感染リスクを評価する新たな方法を開発しました(特許出願済み)。本手法は、従来の評価法よりも、移植時の状況に近い条件で感染リスクを評価できる点が特徴であり、国内外を問わず異種移植の安全性向上に大きく貢献することが期待されます。本研究成果は、2025年9月15日に国際異種移植学会(International Xenotransplantation Association:IXA)の機関誌である国際科学誌「Xenotransplantation」に掲载されました。
鲍搁尝:

本件のポイント

  • 异种移植用ドナー豚からのウイルス感染リスクを评価する新たな评価方法を开発
  • 従来法よりも简便かつ移植时の状况により近い条件で感染リスクを评価できる
  • 本手法を用いて试験を行い、感染リスクが高まる条件を発见した

背景

移植医疗におけるドナー不足は慢性的な问题であり、それを解决しうる技术として异种移植に期待が集まっています。异种移植のドナー动物としてはブタが最も有望视されており、国内では长嶋教授らによってドナー候补となるブタの开発?生产が进められています。
 
异种移植の実现には、同种移植(ヒト-ヒト间移植)以上に感染症リスクの検査が重要です。井上教授らのグループは2年前、国内で初めて世界最大规模の病原体検査パネル(笔颁搁検査系のセット)を开発しました(前回プレスリリース:)。このパネルを活用することで、ドナーとなるブタが病原体を保有していないか、网罗的かつ高感度に検査できるようになりました。
 
一方で、ブタの体内には、完全に除去することが難しいウイルス「ブタ内在性レトロウイルス(Porcine Endogenous Retro Virus:PERV)」が存在しています。PERVはブタのゲノムに組み込まれたウイルスで、ほとんどすべてのブタが生まれながらに保有しており、PCR検査ではほぼ確実に陽性になってしまいます。ただし、保有していたからといって感染力を持つとは限らないのがこのウィルスの特徴です。実際、これまでに、PERVがヒトに感染したという事例は報告されておらず、移植で感染が起こる可能性は低いと考えられます。しかし、実験室の試験管内でブタ細胞とヒト細胞を混ぜて培養(共培養)すると、ヒト細胞へのPERVの感染が起こることが確認されています。そのため、安全な異種移植を実現するためには、感染力を持ったPERVの存在を正しく評価できる検査法が不可欠です。
 
笔贰搁痴の感染性の评価は、ブタ细胞とヒト细胞を一定の期间共培养し、その后ヒト细胞のみを回収して、感染の有无を确认します。しかし、培养后にブタ细胞とヒト细胞を正确に分离することは难しく、回収したヒト细胞の中にブタ细胞が混ざっていれば、感染の有无を正しく判定できません。対策の一つとして、细胞同士を直接触れさせず、笔贰搁痴のみが通过できる穴の空いた膜で隔てて培养する方法が用いられてきました。しかしこの方法では、実际の移植时に近い「细胞同士の接触」を再现できず、评価の正确性に悬念がありました。

本研究の成果

そこで研究グループは、ヒト细胞にあらかじめ蛍光ラベルを付与し、ブタ细胞と共培养する方法を考案しました。蛍光を目印にすることで、セルソーターと呼ばれる高精度の细胞分别装置を用いて、ブタ细胞とヒト细胞を确実に分けることができます。これにより、ブタ细胞とヒト细胞を直接接触させた状态で培养することが可能になり、移植时により近い状况を再现できるようになりました。研究グループはこの方法を使って复数の条件で共培养试験を行い、感染リスクが高まる条件(ブタ细胞の种类や数など)を明らかにすることに成功しました。とくに、「试験管内では最短で24时间以内に感染が起こりうる」という発见は世界初であり、异种移植の安全性を高めるための重要な知见となります。
 
また、本手法は蛍光ラベルを付与すれば、さまざまな种类の细胞に応用できる汎用性と迅速性を兼ね备えています。将来的には、レシピエント(被移植者)の血液から採取した细胞を用い、実际のドナーブタの细胞と共培养することで、移植前に感染の有无をより正确に确认できることが期待されます。

今后の期待

近年、异种移植実现の机运が国内でも急速に高まっていますが、これには感染症リスクの検査体制の整备が欠かせません。本研究の成果は、国内外を问わず、异种移植の実现に向けた最重要课题のうちの一つである「ドナーブタの感染症リスク评価」に大きく贡献すると考えられます。なお、本研究で开発された手法は特许出愿済み(特愿2022-114759)であり、実用化の际には研究グループの厳密な管理のもと精度を损なわない体制で运用される见込みです。

特记事项

本研究は、日本医疗研究开発机构(础惭贰顿)课题番号闯笔20辫肠0101056、23尘办0121265および日本滨顿顿惭ネットワークの支援を受けて実施されました。

论文情报

论文名

Assessment of porcine endogenous retrovirus infectivity to human cells using flowcytometric isolation after co-culture(和訳:フローサイトメーターによる細胞単離を用いた、ヒト細胞へのブタ内在性レトロウイルスの感染性評価)

着者名

叁浦広卓1*、瓜生遥1*、石川颂大1、塚原隆充2、长嶋比吕志3,4、井上亮1
(*共同笔头着者)
1.摂南大学农学部応用生物科学科 動物機能科学研究室 
2.栄养病理学研究所
3.明治大学农学部生命科学科
4.明治大学バイオリソース研究国际インスティテュート

雑誌名

Xenotransplantation

DOI


公表日

2025年9月15日(オンライン公开)

前回の报告

国内初、移植用ドナー豚の病原体検査パネルを開発 標的病原体数は世界最多、国内での異種移植実現に向けた大きな一歩

内容に関するお问い合わせ先

摂南大学 农学部応用生物科学科 教授 井上亮
TEL:072-896-5469(不在の場合は学校法人常翔学園 広報室へ)
 
明治大学 农学部生命科学科 
メディカル?バイオエンジニアリング研究室 研究員 梅山 一大
罢贰尝:044-934-7824 
MAIL:umeyama@meiji.ac.jp
 
ポル?メド?テック 

本件発信部署?取材のお申し込み先

摂南大学 农学部応用生物科学科 教授 井上亮
TEL:072-896-5469(不在の場合は学校法人常翔学園 広報室へ)
お问い合わせ先

明治大学 経営企画部 広報課
罢贰尝:03-3296-4082 
MAIL:koho@mics.meiji.ac.jp

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