暗网禁区

Go Forward

新领域创成型研究?若手研究詳細 2007年度

地中热利用型ヒートポンプを利用した温室内の温湿度および水温制御

研究课题名 地中热利用型ヒートポンプを利用した温室内の温湿度および水温制御
研究种目等 新领域创成型研究
研究概要 (研究目的)
 施设栽培は,栽培管理の自动化?省力化による生产効率の向上が可能な栽培システムであり,国际竞争力が弱い农业分野での竞争力アップの為の有望な手段として,公司等の农业生产法人経営への进出が盛んである(农业経営基盘强化促进法)。施设栽培における温室内暖房は最も基本的かつ普及した环境制御技术であるが,暖房设备の约96%が石油をエネルギー源としている。最近,温度环境の変化が缓慢等の理由で,轩高が4~5mと温室が大型化の倾向がある。しかし,温室の大型化に伴い暖房空间が広くなり,暖房に伴う颁翱2排出量が多くなっている。一方,夏期には温室内は40℃を超えることが珍しくない。温室内冷房は冷房必要期间が短期间であり,冷房装置の导入が経営上必ずしも有利にならないので导入は极めて稀である。しかし,栽培环境や作业环境の改善の為に,効率的な冷房法があれば使用したいという生产者の要望は强い。また,养液栽培での培养液の水温制御は,培养液タンク内に热交换用の加温?冷却コイルを设置し,石油や电気で作动させ培养液温度を制御する生产者が多い。このように,施设栽培における温度および水温制御は,化石燃料をエネルギー源としている。地球温暖化防止への国际的対応として,京都议定书において温室効果ガスの排出削减が义务付けられ省エネルギーの积极的な推进が必要である状况下で,农业分野においても颁翱2排出量の削减は极めて重要课题となった。
 地下100m前后の地中は常に15~16℃の温度が保たれていることから,地中热エネルギーは季节や环境に左右されない利用范囲の広いエネルギーとして注目されている。この地中热エネルギーを利用した地中热利用型ヒートポンプは,外気温度の低下が着しい冬季の霜取运転が不要で,夏季における外気温度上昇の影响も受けにくく,安定した高効率な冷暖房运転が可能という利点がある。また,地中の仅かな温度差を利用して空冷式ヒートポンプ(エアコン)の消费电力の3~4倍の热エネルギーが得られるので,ランニングコストもかなり少ない。化石燃料を使用しないので地球に优しく,自然エネルギーの利用効率が高い,省エネルギーで颁翱2排出量が少ないクリーンエネルギーシステムである。
 本システムは,広い大地に恵まれている欧米を中心として住宅等に利用されている。日本での自然エネルギーの利用は,太阳热,风力等を中心に导入されてきたが,地中热の导入はほとんど进んでいない。日本でも农村のように比较的広い土地に恵まれている地域では,地中热が容易に利用できる环境にあり有望なロ-カルエネルギーと考えられる。今后,このようなロ-カルな热エネルギーを有効かつ多目的に活用していくことは,农村地域の活性化と施设の环境整备を図る観点からも意义深い。
 研究代表者は,现在まで主として,环境に优しい农业生产システムの构筑を目指した研究に取り组んでいる。京都議定書において温室効果ガスの排出削減が義務付けられたことから,农业分野においても颁翱2排出量の削减が重要であると考え,颁翱2排出量が最も多い温室で地中热利用型ヒートポンプを活用し,エネルギーシステムの面からも环境に优しい农业を目指したいという着想に至った。地中热利用型ヒートポンプの利用は,効率的な施设内の温度および水温制御が可能であること以外にも,湿度制御も同时に可能である。したがって,植物の生育にとって最适な栽培环境条件の设定を可能とするだけではなく,病虫害防止等も期待できる。さらには,加湿のみならずミスト喷雾による冷却?农薬散布?肥料の叶面散布などの复数目的にも利用可能である。
 地中熱利用型ヒートポンプは,既に国内でも構造物の冷暖房や給湯等に一部利用されるようになってきたが普及率はまだ極めて低く,農業生産現場での利用は世界的にも例が無い。地中熱利用型ヒートポンプを有効活用した効率的な作物生産システムを確立し,2012年4月開設予定の本学农学部黒川新農場の温室(構造物の冷暖房や給湯にも同時使用を計画)に設置し機能させることで,明治大学が中心となり広く農業現場に普及させたい。そこで,地中熱利用型ヒートポンプを設置した温室と従来型の温室で,温室内の温湿度および水温制御効果,植物の生育?品質に及ぼす影響,年間維持費,等について比較検討すると共に,作物栽培管理における本システムの効率的かつ省力的利用法についても検討を加え,黒川新農場に設置した際に効率的な作物生産が行なえるように基礎的デ-タを収集することを研究目的とする。研究代表者は黒川新農場の専任教員として,農業生産システムのみならずエネルギーシステムの面からも地球環境に優しい新農場建設を目指しており,本研究課題の目的が達成されれば,新农场は名実共にアグリ?エコファ-ムとして明治大学の象徴的存在と成り得る,他に例をみない,话题性の有る世界で最先端を行く特色ある农场になると强く确信する。

(研究実施报告)
 京都議定書において温室効果ガスの排出削減が義務付けられ省エネルギーの積極的な推進が必要である状況下で,农业分野においても颁翱2排出量の削减は极めて重要课题となった。15~16℃の温度が保たれている地下100m前後の自然エネルギーである地中熱エネルギーを利用したヒートポンプは,安定した高効率な冷暖房運転が可能であり,空冷式ヒートポンプの消費電力の3~4倍の熱エネルギーが得られるのでランニングコストも少ない。
 そこで,地中热利用型ヒートポンプを农业分野に导入する目的で,生田キャンパスの温室内の水耕装置4台を用いて水温制御に関する実験を行なった。2台は地中热利用型ヒートポンプを利用し,他の2台は従来の石油ボイラーを利用して养液を加温した。水温を20℃に设定して実験を行なった结果,ヒートポンプ利用では温室内の気温にやや遅れて水温は上下したが,ほぼ20℃以上に水温は保たれた為,ボイラー利用と大差ない良好な动作环境が确认され実用化の可能性の目処をつけた。しかし,设置工事が遅れた為に実験开始が3月となり,1ヶ月间のみのデータではヒートポンプの稼働时间が短いため,ボイラー利用に比べた省エネ効果等の评価は十分にできなかった。したがって,引き続きデータ集积の必要はあるが,计测机器の动作确认は正常であることから,本温室の规模の水耕装置2台分程度の水温を维持するためには,家庭用ヒートポンプで使用する10碍奥程度の小型装置を1台设置するだけで十分であるという贵重な基础的知见を得た。
 今后も継続して,夏期および冬期间の水温制御および温湿度制御における省エネ効果等の评価を行ない,农业生产现场での利用例が无い地中热利用型ヒートポンプを有効活用した効率的な作物生产システムを确立し,2012年开设予定の黒川新农场の温室に设置し机能させ农业现场に広く普及させたい。
研究者 所属 氏名
  农学部 教授 玉置雅彦
研究期间 2007.6~2008.3
リンク