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本棚 「啄木日記を読む」 池田 功 著(新日本出版社、1,900円)



着者の池田氏は既に石川啄木研究の第一人者としてその名を知られているが、本书は永年、啄木研究に携わってこられた氏の本格的な啄木日记に関する着作である。石川啄木は诗人、歌人、小説家そして晩年の社会思想家としての侧面など、その活动は多様だが、振り幅の広い、啄木らしい精神の混沌を感じることができるのは、やはりその日记においてであろう。啄木は16歳から26歳で亡くなるまでの10年间に、13册の日记を书き残しているが、池田氏はその一言ひと言に真挚な眼差しを向け、啄木の息遣いを感じ取るように适切な解説を加えていく。若き啄木の絶望と自らへの鼓舞、そして社会主义への目覚めと模索、さらに日记をも作品化しようとする啄木の文学への饱くなき执念に、氏は平易で、かつ示唆に富んだ言叶で考察を行う。氏が若き日に教鞭をとった韩国の大学で行われた「ローマ字日记」のゼミの様子も诚に兴味深い。文学に兴味を持ち、そして若さの涡中にいる学生诸君に、ぜひとも読んでほしいと思う良书である。

松下浩幸?农学部准教授(著者は政治経済学部教授)