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本棚 『最高裁裁判官国民審査の実証的研究:「もうひとつの参政権」の復権をめざして』 西川伸一 著 (五月書房、5600円)



本书は、『日本司法の逆説:最高裁事务総局の「裁判しない裁判官」たち』(2005年)、『裁判官干部人事の研究:「経歴的资源」を手がかりとして』(2010年)に続く、「裁判官」研究第3弾である。国家による正当な强制力の行使である裁判。しかし「裁判官干部人事には、官僚制的な阶层的秩序が坚牢なまでに形成されてきた」ことを実証した前书の内容を引き継ぎ、本书では、国民审査の改革による最高裁裁判官人事の改善について论じられる。国民审査が「もうひとつの参政権」として机能するにはどうしたらよいのか。この问いに答えるべく、投票结果?国民审査公报に焦点をあてながら、过去21回の国民审査执行状况に関する緻密な资料整理と入念な実証分析がなされる。そのうえで着者は、国民审査の改革は、国民审査の彻底化、任命年齢の引き下げ、国民审査公报の充実化、最高裁裁判官の所信表明、任命过程の公表、选考委员会の発足などを通じて実现すると结论づける。现代日本の裁判官人事の侧面から国家の実态を明らかにした本书は、斩新な分析视角をもつ贵重な研究成果である。

水戸部由枝?政治経済学部讲师(着者は政治経済学部教授)