単に误りを指摘するだけでなく、われわれの不自然な英文を、心理面や国民性からも深く分析し、説得力をもって説明してくれる本である。ピーターセンさんが百人いて、各都道府県で教えてくれたら、日本人の英语もレベルが上がるだろうなどと考えてしまう。特に贵重だと思うのは、「おかしな」英文が、ネイティブにとって、どういう感じのおかしな「印象」を与えるか、という説明、日本语ならこういう感じのおかしさになる、という解説である。その际には、学生の作文だけでなく、理系の学术论文も材料にされている。「my friend问题」、「ひとつ覚え」、「副词の立ち位置」、「大人の英文」、「I think 问题」、「付ければセーフの〈など〉」、「ぶつ切り问题」など、着者が创案したキーワードで「日本人の英语」が、分析、解説、订正されていくのは、鲜やかで、爽快である。作者の着作は、たいていそうなのだが、例文に名画の台词が多く引用され、文化の香りが馥郁と漂う。日本语の文例にも、微笑ましいウィットが効いているものが多く、二重に楽しめる本である。
中村幸一?政治経済学部教授(着者も政治経済学部教授)
中村幸一?政治経済学部教授(着者も政治経済学部教授)