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本棚『日本の最高裁を解剖する アメリカの研究者からみた日本の司法』デイヴィッド?S?ロー 著 西川 伸一 訳(現代人文社、1,900円)



裁判所が司法権という叁権の一つを担っており、国会や内阁とともに统治机构を构成しているというのは、日本では当たり前のことである。しかし裁判所には政治家がいないためかわからないが、长らく日本の政治学では、司法府を分析、考察の対象として正面からとりあげてこなかった。訳者は政治学者として、司法府も「政治」とは决して无縁でないこと、裁判官の世界にも厳然たる「官僚制」がはびこっていることなどを実証的に明らかにしてきた。そうした裁判所研究の第一人者が「日本の研究者の共有财产にもしたいと考え」訳出したのが本书である。

日本の最高裁判所はなぜ「保守的」なのか、违宪立法审査が十分机能してこなかったのはなぜなのか、客観的データと最高裁判事をはじめとする関係者への膨大なインタビューによって明らかにされる。原着者は「最高裁が保守的であるのは、究极的には政府が保守的であるためであり、同时に日本の有権者の多数もまたそうであるためである」と指摘する。研究者のみならず、学生、社会人にとっても知的财产となる一书である。

西村弥?政治経済学部讲师(着者は政治経済学部教授)