自転车で旅をするのが好きで、この夏の初めに、笹子峠越えに挑戦。标高は、千米ほどだろうか。高い岭々が连なる日本列岛にしてさしたる高所ではないが、自転车の私には大変だった。道の両侧には、清々しい新緑の林が続き、柔らかな木漏れ日が降り注ぐ。小さな渓流が道と出会ったかと思うとまた离れていく。辺りは、森闲として静寂に包まれている。不思议なほど车の交通はなく、闻こえるのは水の流れる音と鶯の鸣き声のみ。険しい坂道に、息が苦しい。その苦しい吐息と鶯の鸣き声が时にシンクロするかのようである。
私が登ったのは旧道の方で、かつては国道20号线(甲州街道)だったが、1958年に笹子トンネルが开通してからは、県道に「降格」したという。お阴で、99%以上の车は暗いトンネルに吸い込まれてしまい、旧道は徒歩や自転车で登るのにまことに快适なルートになっている。トンネルを抜ければ确かに早い。しかし、トンネルほどつまらない道はない。现甲州街道は、笹子トンネルが「本道」とされているが、私には、今や迂回路に「降格」された旧道の方こそが、人间が本来歩むべき道であると思う。
私が登ったのは旧道の方で、かつては国道20号线(甲州街道)だったが、1958年に笹子トンネルが开通してからは、県道に「降格」したという。お阴で、99%以上の车は暗いトンネルに吸い込まれてしまい、旧道は徒歩や自転车で登るのにまことに快适なルートになっている。トンネルを抜ければ确かに早い。しかし、トンネルほどつまらない道はない。现甲州街道は、笹子トンネルが「本道」とされているが、私には、今や迂回路に「降格」された旧道の方こそが、人间が本来歩むべき道であると思う。