本书は全国的な卸売公司として発展する株式会社「あらた」の前身の一つ、「ダイカ」(函馆で创业)に対する歴史的事例研究である。戦后流通业の大きな流れについては、林周二の「流通革命论」が一つの仮説として现时点においても大きな影响力を持っており、その解釈も「问屋无用论」や「问屋斜阳论」など误解や曲解が繰り返されている。林に対して展开する否定论や疑问は后を絶たないが、そのほとんどは何か一つの事例、それも小さな断片=ディテールを取り上げて、林の大胆なデッサン=全体像と対比しようとしたものに过ぎなかった。本书は一つの卸売公司の「実际」の「流通革命」を克明に追う手法を贯くことにより、「无用」ではなく「浸透?発展」する戦后の日本卸売事业所のプロトタイプを描き出すことに成功している。またその分析领域についても学会トップの経営史的手法が冴えわたる完璧な设定となっている。本书によって戦后の流通史研究はもう一段高いレベルへと押し上げられたことは间违いない。
若林幸男?商学部教授(着者は経営学部教授)
若林幸男?商学部教授(着者は経営学部教授)