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中川 雄一郎(1969年 农学部卒、1972年 政治経済研究科修士課程修了、本学名誉教授)

高浜虚子の句に「一を知つて二を知らぬなり卒业す」がある。この句をどう理解してよいか、俳句に素人の私には皆目见当がつかない。それでも虚子が正冈子规の爱弟子であることから、“人生における时间的な流れと人间が生きていく様とを重ねて咏んでいるのかな”と私は忆测している。「卒业」は「过去」を意味すると同时に「未来」を意味し、したがって「今を生きている」ことを意味するのであるから—と私は想っているので—「过去を振り返りながら、限りなく広がる未来を観つつ、今を生きる」、とここまで书いたその时に、私は虚子の卒业と私の定年退职とを重ね合わせている自分にはたと気づいた。
 
そうなったのには理由がある。毎年私は、卒业式后に私がゼミナールの卒业生に感谢する「ゼミ生への谢恩会」で「卒业は君たちの人间的な成长の里程标」であり、また「人间とは学ぶことを怠らない精神である」との「卒业の言叶」を送ってきたが、本年3月を以て定年退职した私は、最后の谢恩会で「最后のゼミ生と一绪に卒业だ」と思ったのである。
 
私は本学で42年もの间、协同组合学の教育と研究に従事してきた。学生たちは私の讲义とゼミ指导に能くついてきてくれた。「学生あっての教员だ」とつくづく思う。そう思うやお世话になった本学に「谢恩の気持ち」を寄付という形で踌躇なく寄せることができた。そして私は「私の卒业の最初の一歩」をこう咏んだ:生きること确と愉しき朝寝かな