年初に就任したトランプ米大统领は、米国通商政策の柱である狈础贵罢础の见直しと、そのアジア太平洋への拡张と目された罢笔笔协定からの离脱を决めた。本书はこれらを理解するうえでも最适の书である。贸易论や国际政治経済学が専门で、メキシコ留学経験のある着者は、米国政府や多国籍公司が主导する地域统合を鋭く斩る。本书では、狈础贵罢础を始め米州の地域统合による贸易?投资の自由化が及ぼした影响を実証的に分析し、未だに残る不均等な构造的问题を浮き彫りにする。その反动で南米に诞生した左派政権のもとでも、本质的な问题克服には至っていないという。他方、米国でも自国が主导してきた狈础贵罢础や罢笔笔を反故にするトランプ氏が大统领に选出された。いまや不均等な构造的问题は、米国内部でマグマのように溜まっている。新自由主义や市场主义の阴に隠れていた、资本や阶级という言叶が浮かび上がる。本书は、米州のいまを理解できる卓越した地域研究であるだけでなく、新たな「大きな物语」を探る世界経済を展望するためにも必読の书である。
小林尚朗?商学部教授
(着者は商学部准教授)
(着者は商学部准教授)