2014年に公开された「昭和天皇実録」(以下、「実録」)がメディアで大々的に报じられ、広く社会の関心を集めたことは记忆に新しい。一般人にとって、「実録」は宫内庁编修ということもあり、昭和天皇の公的かつ「絶対的」な伝记と受けとられたのではないだろうか。しかしながら、「実録」は昭和天皇の公的な事绩録という性格であるがゆえ、歴史学的検証に照らしてみると、様々な问题が浮かびあがってくる。
本书は、昭和天皇と戦争との関係を长年研究してきた着者が従来までの研究分析をもとに、新たに「実録」の検証という作业を通じて昭和天皇による戦争指导の実态を明らかにし、そのうえで「実録」の问题点を提起した研究书である。「実録」では中国やアメリカとの戦争を忌避していたという天皇の平和主义者の侧面が强调されているが、本书の検証では、即位以来、昭和天皇が大元帅たる自覚のもと戦争指导に携わり、対米戦にも倾斜していく様子や戦时中に各作戦について指示を発していた様子が克明に描かれている。
本书は、昭和天皇と戦争との関係を长年研究してきた着者が従来までの研究分析をもとに、新たに「実録」の検証という作业を通じて昭和天皇による戦争指导の実态を明らかにし、そのうえで「実録」の问题点を提起した研究书である。「実録」では中国やアメリカとの戦争を忌避していたという天皇の平和主义者の侧面が强调されているが、本书の検証では、即位以来、昭和天皇が大元帅たる自覚のもと戦争指导に携わり、対米戦にも倾斜していく様子や戦时中に各作戦について指示を発していた様子が克明に描かれている。
茶谷 誠一?文学部兼任講師
(着者は文学部教授)
(着者は文学部教授)