惭尘×おうちミュージアム
见えているのに见えていない!立体错视の最前线
特别展
见えているのに见えていない!立体错视の最前线 |
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(1)実施形态
(2)趣旨 2016年度に採択された私立大学研究ブランディング事業「数理科学する明治大学」は、本学の対外的なブランド?イメージ構築に向けての全学的な取り組みとして推進すべき課題である。その研究成果を学内共同利用機関である博物馆の特别展示室から社会に向けて発信する。年間10万人が訪れる博物馆における成果の公開は効果的な社会還元の方策と言える。
ブランディング事業の参画組織である先端数理科学インスティテュート(MIMS)は、社会及び自然にかかわる現象の数理的解析を課題とする国際的研究拠点として、本学の研究?知财戦略机构に設置された。そこでは、実社会とのかかわりを重視した数理科学の発展?普及を図ることを目的とし、生命現象、地球環境、災害、医学、交通、金融など、様々な局面で発生する複雑現象を数理モデリングで表現し、シミュレーションで再現?解明する現象数理学を展開している。
この特别展では、MIMSを構成する複数のプロジェクトの中でも、国内外のマスコミ等によって取り上げられるなど多くの社会的関心を集めていること、小学生から高齢者まで幅広い世代にわたって興味を喚起できることから「錯視現象」の解明に関わる研究成果を取り上げる。展示では、ただ不思議な体験を提供するだけではなく、錯視という身近で不思議な現象が具体的な数理モデルとして提示できること、それに基付いたシミュレーションによって新たな錯視の発見につながっていることを紹介する。この、MIMSが取り組む現象数理学の具体的な様相と研究プロセスの例示により、大学における研究活動が社会的意義を有する営みとしてあることを広く周知し、また、研究に取り組み深めることの魅力を在学生や受験生世代をはじめとする若年層にアピールしたい。
(3)展示构成 (1) “ありえない”はずの立体は実在した はじめに错视研究の契机となったエピソードを绍介した。きっかけはロボットによる立体の认识の研究だった。“だまし絵”として描かれた実在しないはずの立体の絵をロボットがどう认识するか试してみたところ、何とロボットはそれを実在する立体として认识した。そして、ありえないと思われた立体は数理解析によって実际に制作が可能なことが判明したのである。すなわち、実在する立体が、人间の目の奥行を知覚する错视によって、ありえない立体として见えるわけである。 (2) 错视とはどういうことか? 网膜に映る2次元の画像を3次元立体として知覚するには脳による视覚情报の补充を必要とする。そこに搅乱が起きている状态が错视であり、错视は本来的に脳の知覚机能に由来するのである。ここでは、错视の基本的な事例として、远近法的性质の错视について、同じ长さの线に长短が感じられる、同じ形の2つの図像が异なった形?大きさに见える、という事例を挙げて説明した。 (3) 错视を研究する社会的意义 われわれの生活空间の中には视覚认识に错误を生ずるさまざまな危険が存在する。つまり、错视のしくみを理解することは适切な生活环境の整备に资するのである。例えば、状况の误认が原因となって起こる交通事故の防止、道路倾斜の误认を原因とする交通渋滞の回避、夸大広告の规制などである。一方、错视を利用することで効果的な视覚情报の伝达が実现する。标识类の视认性の向上や错视を利用した新しいエンターテインメント手段の提供などが可能である。 (4) 错视のしくみを解き明かす 錯視現象は計算という手段によって再現?説明できる。立体を描いた2次元の絵に相当する実在の立体は計算上無限に存在する。直角のみを用いた立体の図に相当する直角以外で構成された立体を組み合わせると錯視が起きる。立体の設計は、立体を描いた2次元の絵(D)を実際に人の目に見えている図像に見立て、手前に絵を見る視点位置(O)を固定する。O から絵(D)に描かれた立体の“頂点”へ伸ばした半直線の先には実際の3次元立体(P)の頂点を想定できる。O から立体(P)の頂点までの距離を変数に取る。頂点ごとに変数を割り当て、頂点の3次元座標を表現することにより立体の数理モデルができあがる。 (5) 立体のイリュージョン これまでインスティテュートが开発してきた立体作品を一堂に绍介した。
〈だまし絵立体〉立体としては作れないように见えるだまし絵を実际に立体化したもの
〈不可能モーション立体〉ボールを置いたり、棒を差し込むとあり得ない动きに见える
〈変身立体〉直接见た姿と、それを镜に映した姿がまったく违って见える立体
〈透身立体〉镜に映すと一部が消えたように见える立体
〈トポロジー搅乱立体〉镜に映すと复数の立体のつながり方が変わって见える立体
〈镜映合成変身立体〉意味不明の立体を镜の上に置くと形が见えてくる
〈高さ反転立体〉镜に映すと高低が反転して见える立体
〈3方向多义立体〉叁つの方向から见たとき、それぞれ违った形に见える立体
〈软体立体〉向きを変えても元の形のままのように见える立体など出展総数77点(うち先端数理科学インスティテュートから出展の錯視立体作品53点、同錯覚模型2点、博物馆が制作した錯視立体作品8点、商品部門館蔵品13点、その他1点) (5)関连イベント
(6)颁布物
(1)展示図録
監修者:杉原厚吉 執筆者:杉原厚吉 外山 徹
タイトル:『见えているのに见えていない!立体错视の最前线』
刊行日:2019年7月13日 ページ数:64ページ 部数:1000部 颁価:¥1,000
(2)ミュージアムグッズの製作
?トートバッグ(だまし絵立体コレクション) 200个 颁価:¥700
?クリアファイル(めいじろうアナモルフォーズ+奥行きの錯視) 800 個 頒価:¥100
?クリアうちわ(めいじろう錯覚渦巻き) 800 個 頒価:¥200
(7)记録动画の制作
杉原厚吉研究特別教授による解説及び展示風景の映像、先端数理科学インスティテュート紹介のイメージ画像などで構成。 時間:14分11秒 ホームページ「明治大学博物馆アーカイブ」にて2020年1月11日より公開
(8)成果
?2万人超の入場者に加え、「朝日」「毎日」「産経」の主要紙及び共同通信の配信によって地方紙にも記事が掲載され、本学の全学的取り組みである「私立大学研究ブランディング事業 数理科学する明治大学」を社会に周知、その成果を還元することができた。展示図録の窓口頒布、記録動画の公開によってさらなる成果拡張が見込まれる。
?これまでにも各地で展示の実绩がある杉原研究特别教授の错视立体作品だが、研究成果の公开という位置付けでの开催はなかなか実现していなかった。大学が开催する展覧会として、错视现象がなぜ発生するのかという基础的な理论、研究成果がどのような社会的要请に応え得るのか、错视立体の设计にかかわる数式の立て方や具体的な数理モデルを提示することによって学术的な侧面をアピールすることができた。
?第6回Best Illusion of The Year Contest(2010)優勝の「なんでも吸引4方向すべり台」をはじめ、8点の作品を大学予算で制作した。内、5 点は恒久的な素材を使用しており、作品のアーカイブとすることと、今後も展示や学内外への貸出など活用を図ることができるようになった。
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