情报コミュニケーション学部川島ゼミでは、長野県大鹿村にて取材調査を行いました。
以下、ゼミ生による报告记事を掲载します。
脱画一化社会
モノとカネがあれば私たちは豊かになれるだろうか?
~ 心倾(かぶ)く村 长野県大鹿村 ~
私たち川岛ゼミナールは日本各地を取材し、ドキュメント映像制作を通して现代日本を捉え、映像化して新しい时代観を発信しています。この2014年は长野県大鹿村の调査取材から「脱画一化社会」という时代へのメッセージに思い至ることになりました。
现代の日本は、従来の过疎?过密化の进行を越えて、20~30代の出产期にある若い女性が都市部への流出することによる「自治体の消灭」という事态が起こる「极点社会」になりつつあると指摘されています。私たちはこの「极点社会」に危机感を抱き、今の状况を打开するにはどうすればいいのかを考えました。
そこで、私たちが注目したのが长野県下伊那郡にある大鹿村です。大鹿村は生活するにはとても便利とは言えない山村であるにもかかわらず、そこに住む皆さんは便利な生活に惯れているはずの都会の人々よりも生き生きとして辉いています。「この村には、极点社会を食い止めるための手掛かりがあるのではないだろうか」。そう考えた私たちは、大鹿村で受け継がれてきた伝统芸能「大鹿歌舞伎」の関係者の方や、都会から移住してきた滨ターン住民の方々を3回にわたって取材しました。
モノとカネがあれば、私たちは豊かになれるのでしょうか。ドキュメンタリー制作を通して『豊かさ』とは何かを今一度考え、どうすれば「极点社会」に歯止めをかけられるのか、私たちなりの答えを导き出しました。
第一回の取材について
5月2日と3日に渡って「大鹿歌舞伎」春の定期公演を取材しました。2日は観客の立场ではまず见る事はない舞台里はどのようになっているのか、そしてそこに携わる人々は何を思って歴史を受け継いできたのかに迫りました。また3日は観客の立场として取材しました。人々の惊きや喝采が静寂の村に响いた1日でした。(3年 中林和希)
第二回の取材について
私たちは7月5?6日に大鹿村へ2回目の取材を行い、滨ターンの集い?朝市?辻さんご夫妇の取材を行いました。滨ターンの集いでは滨ターン移住者の方々の集まりに参加させていただき、贵重なお话を闻くことができました。朝市では実际に大鹿村に住まれている方との交流をもつことができ、更なる取材への大きな足がかりになりました。辻さんご夫妇からはまさに资本主义社会にとらわれない生活をしている现状を闻くことができました。(3年 山本大地)
第叁回の取材について
8月26日、「大鹿歌舞伎」にて太夫として活跃していらっしゃる北村尚幸さんに取材を行いました。大鹿歌舞伎は北村さん、そして大鹿村の人々にとって大きな喜びであり、楽しみであり、そして生きがいであることをお闻きしました。27日には、北村さんが歌舞伎を教えている中学生にインタビューも行い、子供たちの大鹿歌舞伎と村に対する热い想いにも触れました。(3年 加藤沙希)
明大祭のシンポジウムに向け、川島先生の指導の下、明治大学情报コミュニケーション学部生に田舎に対する意識調査を行いました。
内訳
18歳 |
19歳 |
20歳 |
21歳 |
22歳 |
23歳 |
11 |
25 |
38 |
13 |
4 |
3 |
田舎に住む条件を教えてください。
? 災害に強い地(川沿い、海沿いや地盤のゆるい地帯を避ける)
? 地震をはじめとする災害の影響を受けにくいこと
? 津波や土砂崩れ、川の氾濫などの危険が無い場所
? 自然に近い、空気がきれい、自生環境が整っている等
? 自然が身近に感じられ、川か海が近いところ
? 近隣の人との協力が大切になってくる、大切であると感じる上、最低限の利便性がある場所
? もし田舎暮らしをするとしたら、できるだけ都会との接触がない地方で地域の仲がいいコミュニティがある場所がいい
? お祭りや伝統的なイベントがあるところ
《分析》
意识调査をする前に私たちが持っていた予想よりも田舎暮らしに対し好印象を持っている学生が多いことがわかりました。田舎暮らししたいと思っている人が「とてもそう思う」?「少しそう思う」で合计44%。半数近くいました。また、田舎暮らしに憧れる人の数も、「とても憧れる」?「憧れる」の合计41%と多かったです。また、田舎に住む条件に灾害に强い、安全な土地を求めていることも感じられ、震灾の影响かと考察できました。
私たちは大鹿村への取材とドキュメンタリー制作を通じて、极点社会を食い止めるために一番重要なのは「心の豊かさ」であると感じました。お金はたくさん手に入り、生活も便利だけど、常に何かに追われていて、どこか淋しい毎日をすごす都会の人々。そんな人々が求めるのは、暖かく、穏やかで、毎日がわくわくし、生きがいを感じられる…そんな生活なのではないでしょうか。
大鹿村に住む人々は、そのような生活を楽しんでいます。これからの新しい日本を考える际に、大鹿村のような「心豊か」な村をモデルとして考えていくことが大切になってくるのではないかと、私たちは考えます。
(文?情报コミュニケーション学部3年 山本大地)
以 上