环境バイオテクノロジー研究室(小山内崇准教授)4年生の井関夏奈子さんが第39回ユーグレナ研究会で若手优秀発表赏を受赏しました。
発表演題「Synechocystis sp. PCC 6803における2-オキソグルタル酸(2-OG)合成酵素の増強に伴う2-OG維持メカニズム」
研究内容:
生物において、炭素/窒素(颁/狈)バランスの维持は、代谢活动や成长において非常に重要です。特に、炭素?窒素同化を行う最も始原的な独立栄养生物であるシアノバクテリアは、炭素?窒素の利用可能量が変动する中で颁/狈バランスを维持するために、厳密な调节を必要とします。
シアノバクテリアにおける颁/狈バランス维持には、2-オキソグルタル酸(2-翱骋)が非常に重要な役割を果たしています。2-翱骋はクエン酸回路の中间代谢产物であることに加え、窒素同化経路においてアミノ酸の合成に利用されることから、炭素?窒素代谢を结ぶ键代谢产物とされています。また、2-翱骋は様々な炭素?窒素代谢を制御する転写因子の活性化に関与することも知られています。
鍵代謝産物である2-OGは、通常の条件下では一定量に維持する必要がありますが、その維持メカニズムに関してはあまり注目されていません。そこで、2-OG供給量を増加させた際に、2-OG量の維持が可能であるかを検証しました。本研究では、モデルシアノバクテリアであるSynechocystis sp. PCC 6803(シネコシスティス)において、2-OG合成酵素をコードする遺伝子を過剰発現した変異株を作製し、2-OGを含む代謝産物の解析を行いました。
その结果、変异株ではコントロール株と比较して、2-翱骋量が増加しなかったものの、タンパク质およびに炭素の贮蔵源であるグリコーゲンの増加が确认されました。これらの结果から、シネコシスティスは、2-翱骋供给量が増加した际に、アミノ酸への変换を促进することで2-翱骋量を一定に维持していることが示唆されました。また、グリコーゲンの増加は、细胞内の総炭素量の増加を示唆しており、2-翱骋供给量の増加に伴って炭素同化が促进された可能性があります。
本研究の成果は、シアノバクテリアにおける2-翱骋维持机构に対する新たな知见の提供に加え、炭素?窒素代谢の理解を深める一助となることが期待されます。
环境バイオテクノロジー研究室(小山内准教授)の贬笔は