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数理のチカラ vol.8

ネットワーク×数理でがんも资源问题も解决!?

明治大学 総合数理学部 ネットワークデザイン学科 佐々木 貴規



生命の基本単位である细胞は10—11?という、とても小さい体积を持っています。この细胞の中に遗伝情报を持った顿狈础をはじめ、搁狈础やタンパク质といった特定の役割を持つ生体分子が何千、何万种类とひしめいています。これら膨大な种类の生体分子は、细胞という狭い世界で混雑しているにも関わらず、各细胞内小器官や细胞表面など、目的の箇所にきちんと到达し、的确に标的分子への结合や化学反応といった役割を果たします。その结果として细胞が运动したり、増殖したり、病気と闘ったりと、生物らしい振る舞いを见せるのです。このようなダイナミックで神秘的な生命活动を本当に理解するためには、数十亿年という长い歴史をかけて生命が筑きあげてきた生体分子同士のつながり、つまり“ネットワーク”を数理の力で解析し、目に见える形にしなければなりません。



细胞内で行われる転写制御、代谢、シグナル伝达といった化学反応のネットワークを数理モデル化することで、细胞内で起こっている様々な生命活动の现象や、がんに代表されるような疾患のメカニズムを目に见える形としてコンピュータ上で再现することが可能になります。さらに面白いのは、浮き彫りにされたネットワークを基に、望みのネットワークをデザインし直して、実际に我々の手でその新しいネットワークを细胞内に再现できる可能性があることです。これによって様々な病気に対する副作用の少ない薬剤开発や、バイオ燃料、产业廃弃物処理などの循环型产业への応用が期待される微生物や植物の研究开発を、より戦略的に进めることが望めるのです。数理科学はそのようなコンピュータ上での理论构筑と実験の架け桥となる。つまり、仮想的な空间でのシミュレーションを飞び出して、现実を変えていくことができるのです。これがネットワークデザイン学科で学ぶ醍醐味の一つであると言えるでしょう。



さて、ここまでは私の専门である生体分子のネットワークについて述べてきましたが、ネットワークの数理を学んでおけば、生体分子に限らず、どんな分野に行っても役に立てる人材になれるはずです。物事の本质であるネットワークを见抜き、コントロールすることが、上手く経済活动を行ったり、社会生活を営むうえでも大切ですから。现代社会ではありとあらゆる情报が氾滥していますが、それら単体では役に立ちません。膨大化した情报をいかにネットワークで体系づけて、分かりやすい形で再编するかということが重要なのです。



これから大学で学ぼうとする若い皆さんには「新しい社会を作りたい」とか「大きな発见をしたい」という梦や志を持って勉强してほしいと思っています。総合数理学部はそんな皆さんの想いに応える学びの场です。
(了)

数理のチカラ : ネットワークデザイン学科

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