テーマ :「地域公司?産業調査」
実习期间:2019年12月4日~6日
実习先 :爱知県、滋贺県、京都府公司
目的(実习のねらい):
本実習(「地域公司?産業調査」)では,地方産業都市を訪問し,地域に根差しながら、市場の開拓に積極的に取り組んできた「地域中核企業」や地域の伝統を活かした独自の理念や戦略をもつ企業を訪問し、経営トップ?幹部クラスの方々の講義、併せて事前に送付している学生の質問を基に質疑応答を行い、さらに工場見学を行った。実習の目的は、訪問企業の歴史や現状、課題を知り、その展望について考えるヒントを得ることであり、「ものづくりの心」を感じ,それを具体化する力の必要性を知ることである。
実习报告:
今回は3社すなわち、①爱知陆运(株)、②(株)ダイフク、③(株)川岛织物セルコンを访问した。何れも、歴史のある地域に根差した地域中核公司である。
以下では、その沿革?歴史、现状、学生の御礼?感想を绍介する。
<沿革?歴史(各社贬笔より)>
今回の访问公司の一つである、爱知陆运(株)は、1942年创业の自动车部品输送事业、贷切(车扱)运送事业、航空货物関连事业、物流提案事业、人材派遣业务、仓库业、荷役业、加工组付け业を行う公司で、売上は332亿円(2018年度)、トヨタの「ジャストインタイム」输送を支えてきた运送公司であるが、トヨタの最终组立工场に部品を纳品する、まさに要の公司と言える。この公司の访问は、下记のような学生の问题意识に具体的に応えるものとなった。
同社の贬笔には渡地达の访问が下记のように绍介された。この场を借りて関係者の皆様方に感谢する次第である。
令和元年12月4日(水)东京より、明治大学経営学部3年生19名様が、豊田物流センターの见学にお越し顶きました。当日は、物流の仕组みをはじめ、当社概要、乗务员教育について、また、构内の作业现场を见学顶き多くの事を学んで顶きました。
爱知陆运(株)の沿革は以下の通りである。
陆运统制令(1940年)が出される戦时混乱期、経営健全化のために名古屋で9つの货物自动车业组合が结成され、その中のひとつ千种组合に、共同荷主を持つ业者が结束し、1940年(昭和15年)に爱知陆运の前身である「名古屋トラック操车株式会社」が设立されました。1941年(昭和16年) 真珠湾攻撃の翌々日、「爱知陆运株式会社」と改称。翌1942年(昭和17年)、爱知陆运株式会社を存続会社として、「爱知运输有限会社」、「小西组运输株式会社」、「御器所トラック合同有限会社」の4社が合併し诞生しました。
戦前、名古屋货物自动车业组合の一组织である「千种组合」では、共同荷主を持つ业者が结束して「名古屋トラック操车组合」を结成。1940年に株式会社となりました。同社は戦时体制が强まる中、事业基盘の强化と経営合理化のため、真珠湾攻撃の2日后に同业3社と合併して「爱知陆运株式会社」を设立。しかし当时は弾薬などの军需物资や食料品などの输送が最优先で、一般の货物を运ぶトラックを动かすには国の运送指示票が必要とされた。加えて、トラックの燃料を手に入れるのも一苦労。1944年末に名古屋への空袭が始まり、翌春には爱知陆运の本社が焼失。わずかに残った车両も戦时下の「防卫队」に供出したため、运输事业は困难をきわめた。
终戦后、「復兴は输送から」というスローガンを掲げ、壊れた车両の大修理、修理工场?车库?仓库の再建、営业所?荷扱所の设置を推进。戦后日本の復兴を支える原动力の一つとなった。1947年以降は代理店?出张所を积极的に展开。わずか3年间で东京~名古屋~大阪を结ぶ长距离ネットワークと、それを基盘とするきめ细かいローカルネットワークを构筑した。加えて、他社がやっていないユニークな事业にも取り组みました。大型ディーゼルトラックの导入や、自动车メーカーと直で缔结したトラックのリース契约、运行ダイヤグラムの导入など、后に业界で「当たり前」となった多くの仕组みをいち早く导入したのも爱知陆运でした。
日本経済が朝鲜戦争后の苦境にあえぐ中、当社は次々と新机轴のサービスを展开。1955年、従来は翌々日配达が常识だった东京?大阪便に、翌日配达の「爱陆弾丸便」を投入。高度経済成长とあいまって、当社は急成长を果たした。その后、运输省の改善指导や労使の协调路线、アメリカ流の高速大量输送ノウハウの导入などで弾丸便は消灭したが、「他社がやらないサービスを行う」という伝统はその后も健在であった。1963年に高速道路网の整备が始まると、いち早く高速道路による输送に着手し、1969年には东京?大阪间の高速道路直行便を投入。他にもコンピュータの导入、人事制度の确立など、当社が公司として着実に力をつけていった时期でした。
日本経済が高度経済成长から安定成长へとシフトする中、当社はトヨタグループの一员に。以前から取り组んできたダイヤグラム运行のノウハウを活かし、必要な时に必要なものを纳める「ジャストインタイム」输送を开始。同时に、住宅资材の输送などの新业态も始まりました。また取引先の生产から贩売までをトータルにとらえ、合理的な物流を提案するコンサルタントが始まったのもこの顷でした。そして1986年に航空货物の取扱いが始まり、自动车部品?一般货物?エアカーゴという3本柱が确立しました。その后は物流の自由化によって运输业界はさらに竞争が激化するが、当社は安全と品质を基本に业务の効率化を図り、强固な経営基盘を确立した。
バブル崩壊后の长引く景気低迷とデフレ、阪神淡路大震灾は、日本の产业界に大きな阴を落としました。また规制缓和による竞争の激化、环境问题への関心の高まりなど、输送业界は强い逆风の中にあり、全国で人员削减の嵐が吹き荒れたが、当社はリストラや整理解雇は一切行わず、全员で一丸となってピンチを乗り越えてきた。1999年には「チャレンジ21 アクションプログラム」を策定し、抜本的な构造改革を実施。その后もリーマンショックや东日本大震灾などで日本の経済はなかなか復调しなかったが、当社は挑戦の手を缓めることなく、新规事业への积极的な参入や、环境に优しい物流への取り组みなどを进めてきた。
2012年には创立70周年を机に「安全と品质のアイリク」ブランド构筑に向け、新たな挑戦をスタート。本社机能の豊田物流センター集约や、东北?関东における新たな物流コア拠点の开设などを通して、全国42の物流ネットワークを构筑。お客様の多様なニーズにお応えすると同时に、100周年に向けてチャレンジし続けています。
(同社 贬笔より、引用者一部加笔)
<学生の问题意识?质问>
1.会社全体について
①物流业界の抱える课题として、「小口配送増加」や「人口减少などによる人出不足」等についてよく耳にするのですが、爱知陆运様のこの様な业界全体としての课题への対処方法について。
②トヨタ自动车の関连公司ですが、トヨタの名前が社名にありません。「爱知陆运」という名前にある想いについて。
③非上场である理由について。
④トヨタグループとしての强みと弱みについて。
2.输送サービスについて
①荷物を运ぶ量が増えている中での従业员の确保について。
②贩路を広げるために取り组んでいることについて。
3.仓库?物流加工につきまして
①トヨタの生产システム(「かんばん方式」)を実际に支えるキーステーションとしての御社の独自の分担と役割について。
&濒迟;学生の御礼?感想&驳迟;
「先日はお忙しい中、私共藤江ゼミナールにお時間を割いていただきまして誠にありがとうございました。 訪問させていただいて感じたこととして、機械化が進む世の中で、機械の力ではなく、人 間の力で工夫して業務を行っている点にとても感動いたしました。機械化することは当たり前のように思っていたのですが、人間の力の偉大さや機械では超えられない部分に気づくことができました。 今回の企業訪問で学んだことを今後の研究活動に生かしていく所存です。 末筆ではございますが、貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます。」(S.U.)
「物流业界の现状について理解を深められました。特に効率化について、またトヨタ生产方式に沿うわかりやすいマニュアルの作成することに深い印象を刻み込みました。そこから日本物流业界の実力を身をもって感じたと思います。强い意志そして情热を持っている人材になるために一歩ずつ确実に顽张ります。
「今回、初めて物流業界の企業様に訪問させていただき、日本のモノづくりを次に繋ぐ重要な役割を担われていることを実感いたしました。「効率化」をキーワードにし、その為には全てを AI 化すれば良いとは限らず、人の目で確認して人の手で行う作業が良い場合もあり、 導入する前に考える必要があるというお話を聞き、今後忘れてはならない大切な観点を学 ばせていただきました。 今回学ばせて頂いたことを今後の論文などのゼミナール活動に活かして参る所存です。」(Y.S.)
「物流に関して効率化、無駄の排除を無くす様、徹底していらっしゃる仕組みの基盤が、大変印象的でした。単純にモノを運搬することが物流ではなく、その過程の倉庫保管、運搬ス ピードが重要になってくるということが分かりました。現場を拝見させて頂いた際、目に見 えるアナログの部分の大切さについて仰っており、ヒトが関わる仕事においては、無くては ならないものであるということが、印象深い内容でした。今回、御社の方々から頂いた貴重なお話、物流業界を牽引する御社から勉強させて頂いたことを今後の企業研究に活かして参ります。」(M.S.)
「最も印象に残っていることは IT などのデジタルと人間のアナログの部分を融合させた倉庫のシステムでした。貴社のご説明にもありましたように、大企業ではないながらも中堅企 業として発展させていくための知恵なのだと肌で感じました。 また、貴社を語る上で 3PL が非常に重要な意味を持つということを学びました。トヨタ と提携を結びつつ、愛知陸運としての誇りを持ちながら事業を行うという雰囲気が伝わり 学びになりました。」(S.T.)
「システムを使わずに见える化を図る贵社の工夫を拝见し、ヒトの目が一番信頼できることを感じました。改善活动の持続を通して、更なる効率化を目指す姿势に感铭を受けました。」(搁.罢.)
「物流業界は初めて訪問させていただきましたが、岡本様のお話の中に新しい発見や気付きが多くあり、勉強させていただくことばかりでした。貴重なお話しをありがとうございます。 また、マニュアルに納得せず、常に効率的に出来るよう、考えている姿勢に感銘を受けました。」(A.N.)
「岡本様の工場見学の際のお話の中で、全てをデジタル化すればいいわけではなく、どちらの方が効率が良いかを見極め、あくまで目的を達成する手段としてデジタル化を利用すればいいというお考えに深く感動致しました。手段と目的というのは私たちが生活して何かの目標に向けて努力している時に、気付かないうちに履き違えてしまう部分であるように思っているので、この部分を意識しながら 目標の達成に向けて進めるようになりたいと感じております。」(Y.N.)
「トヨタグループの一員という側面をもちながら、地域を支える一企業としての側面も拝見することができとても企業としての魅力を感じました。 時代に流されることなく、「変わらない理由」を明確にされている点がとても印象的でした。訪問するまではかなりドライバーの方などを中心に職人気質中心と思っていましたが、 サラリーマン化や付加価値の付け方などかなり運送?物流業界のイメージが変わりました。」(S.N.)
②(株)ダイフク
(株)ダイフクについては、下记を参照されたい。
https://commonsi.muc.meiji.jp/em/5ee4e3ffebbc7
③(株)川岛织物セルコン
(株)川岛织物セルコンについては、下记を参照されたい。
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成果:
実习の目的は、访问公司の歴史や现状、课题を知り、その展望について考えるヒントを得ることであり、「ものづくりの心」を感じ,それを具体化する力の必要性を知ることであったが、今回の3社の访问(説明と见学、质疑応答等)により、それぞれの产业が日本のモノづくりを支え、また、新たな领域を开拓しつつあることを知ることができ、本授业の〈到达目标〉をほぼ达成できたと考える。
藤江昌嗣 専任教授