理工学研究科応用化学専攻博士前期课程2年の小林爱莉(こばやし あいり)さん(永井一清研究室)が、东京海洋大学越中岛キャンパスで2025年8月28日~29日に开催された日本包装学会第34回年次大会にて学生ポスター赏を受赏しました。発表题目は「キトサン酢酸塩膜の水蒸気の透过性、溶解性及び拡散性」であり、国内外からよせられた対象论文の中から选ばれました。
现在、プラスチックの主原料である化石资源の枯渇が问题となっています。そこで、化石资源の代替として非枯渇性资源であるバイオマス资源の利用に注目が集まっており、特に食材と工业原料との配分バランスが议论されています。私たちは天然高分子である多糖の中でもカニやエビの甲罗といった非可食部分から採取可能なキチンを脱アセチル化することで得られるキトサンに着目しています。
キトサンは水に不溶ですが、酢酸を加えるとキトサンは塩となり水に容易に溶けるようになります。また一般的に、水溶性高分子は水蒸気をあてただけで材料の形が変形してしまいます。しかし小林さんはこの常识にとらわれずに研究を进め、特定のキトサン塩は水に可溶でありながら水蒸気に対して耐久性がありかつ水蒸気バリア性があることを発见し、このバリア性メカニズムも解明しました。
本审査では、キトサンと酸水溶液という地球环境に悪影响を与えず人や动植物に安全な物质で包装材料を设计し、実际にその特性を実験で証明した点が高く评価されました。