先端数理科学研究科ネットワークデザイン専攻博士前期课程2年の山﨑天翔さん(大野光平研究室)がワイドバンドシステム研究会12月研究会オーラルセッション(2023年12月21日)において「学生奨励赏」を受赏しました。この赏は、ワイドバンドシステム研究会オーラルセッションにおいて、第一着者として执笔し、かつ、当日発表を行った讲演者のうち、特に优秀な発表を行った讲演者に対して授与されるものです。
受賞発表タイトルは「LSTMを用いた屋内歩行時におけるより先の地点の到来電力予測に関する検討」です。本論文では、室内におけるミリ波の第一到来波電力の受信電力予測を提案します。ユーザーが室内を歩行する場合を想定してチャネルを測定し、インパルス応答から第一到来波の受信電力を求めます。受信電力の予測にはLSTM(Long Short-Term Memory)を用いています。一方、実験で得られる受信電力には測定誤差が含まれます。そこで、測定誤差が学習に与える影響を低減し、予測精度を向上させるために、学習データに前処理を行うことで予測精度の向上を図ります。さらに、本方式と閉ループ処理を適用することによって、先の地点の受信電力の予測が可能になることを示します。機械学習により、ミリ波の電力予測が可能となることで、アンテナのビームフォーミングや通信方式の切り替えが可能となり、より信頼性の高いミリ波通信が可能となります。