狈补迟耻谤别に论文が掲载された竹中寛之博士(2000年机械情报工学科卒业、2002年机械工学専攻博士前期课程修了、2006年机械工学専攻博士后期课程修了)
校友?竹中寛之氏の論文が、世界で最も権威があり影響力を持つ科学雑誌Nature(Volume 546 Number 7658)に掲載されました。同氏はこの論文の筆頭著者(first author)であり共同責任編集著者(corresponding author)です。
論文は、同氏がポストドクトラルフェロー(ポスドク)として勤務していたペンシルベニア大学(周知のように、全米最難関の研究志向大学の一つ)のAndrew M. Rappe 教授との共同研究によるもので、論文タイトルは、「Slush-like polar structures in single-crystal relaxors, Hiroyuki Takenaka et al., Nature, 546, 391-395(2017). (単結晶リラクサーにおける不完全氷結状態に類似した極性構造)」です。
この论文における「リラクサー」とは阳极性领域と阴极性领域に分离した结晶构造をもち、各种(电気、磁気、力、热、光)のセンサーあるいはアクチュエーター(物を动かす装置)へ応用可能な结晶です。このリラクサーは、その诱电率の周波数依存性にブロードなピークをもつため、诱电体の中では最も注目されている物质です。しかし、この诱电性の発现机构についてはこれまで未解明でした。同氏はこの机构を新しい手法を使って独创的な视点から理论的に解明しています。
同氏はこの论文を作成するにあたって、新规分子动力学法などの多数のオリジナルコードを独自に开発しています。これには、本学在学中に受讲した科目群が基础となっています。それらは本学の物理学科に设置されている力学、物理数学、统计力学と量子力学に加えて、大学院における同种の科目群です。さらに、群论と结晶空间群の基础と応用を応用化学科?石川谦二教授の讲义から学びました。これらの重要科目を受讲した契机は、当时の指导教员?圆谷和雄教授のアドバイスでした。
同氏は课程博士(工学)の学位を取得の后、大学院指导教员の圆谷教授が绍介した米国オークリッジ国立研究所の顿.闯.厂颈苍驳丑研究室でポスドクとして、第一原理电子状态解析法の开発とそれによる物质设计の研究に従事しました。この渡米は、世界における活跃を目指すことが明治大学への恩返しであるという本人の信念の结果でした。同氏は明治大学の基本理念「世界へ-「个」を强め、世界をつなぎ未来へ-」を、実践をもって具现した卒业生のひとりです。
なお、今回のNature論文掲載に先立って、同じ研究室で学位取得した江口晴樹氏(現IHI勤務、本学兼任講師)の筆頭著者論文「有機磁性体を用いたドラッグ?デリバリー」が 、Nature姉妹誌 Scientific Reports (vol.5, Article number: 9194(2015)) に掲載(明治大学広報2015年6月1日号)されています。